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クレジットカードの基本豆知識

日本でデビットカードが普及しなかった理由とは?

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欧州では当たり前に使われているデビットカードですが、日本では現金決済が主流となっています。今回は日本においてデビットカードが普及しなかった理由は何なのか、今後の普及の余地があるのか考えてみました。

Jデビットの使い勝手が悪い

日本国内で銀行口座開設を行うとキャッシュカードが発行されます。
実は、あまり認知度が高く無いのですが、銀行から発行されたキャッシュカードには「Jデビット」と言うデビットカード機能を搭載しています。

Jデビットとは、2000年に「日本デビットカード推進協議会」が電子決済の普及を後押しする目的で各金融機関によって設立され、始まったデビットサービスです。しかしながら、キャッシュカードと紐付いているため、発行枚数としては多いものの、決済として使える店舗が非常に少なく、金融機関によっては深夜や早朝に使えないなど必ずしも使い勝手が良いとは言えません。また、金融機関においても積極的な利用促進が行われていないため、認知度が非常に低い状態にあります。

国際ブランドによるデビットカードが発行できない事情が存在?

クレジットカードの券面に記載されている国際ブランド「VISA」や「MasterCard」を採用したデビットカードも存在します。欧州では国際ブランドを搭載したデビットカードが多く発行されています。日本では楽天銀行(旧イーバンク銀行)、スルガ銀行、ジャパンネット銀行、りそな銀行、三菱東京UFJ銀行などが発行しており、今後も数行から発行予定となっています。

「VISA」や「MasterCard」等の国際ブランドはクレジットカードに採用されるものだと誤解されている方が多いですが、国際ブランドはあくまでも「決済プラットフォーム」であり、決済処理を行うための会社です。そのため、クレジットカードの様な後払いのほか、即時払い、前払いなど、どの決済方法でも利用することができます。

Jデビットの使い勝手が悪ければ、楽天銀行等同様に国際ブランドを採用したデビットカードを発行しても良いように思えます。しかし、日本の金融機関の多くは「日本デビットカード推進協議会」に加盟していることにより、Jデビットを普及させることが重要な任務となり、Jデビット以外の国際ブランドを採用したデビットカードの発行に踏み切れない事情もあるようです。

クレジットカードが既に普及している

日本は現金決済が多いですが、世界的に見るとクレジットカードの保有率が高く、国民1人あたり最低1枚は持っている程です。ただ、クレジットカードを持っているだけで実際に決済として利用する人が少ないということです。また、日本人の多くがクレジットカードで決済する際に1回払いで支払う方が多く、引き落とされるタイミングは異なりますが、事実上デビットカードと同等な使い方をされています。

日本は島国で互いに切磋琢磨して豊かになった国で、「日本は世界で唯一成功した社会主義国家」とまで言われる程です。新卒一括採用や終身雇用など社会主義的な要素を取り入れたことで、収入格差が少なく一人一人の信用が担保されやすくなり、結果としてクレジットカードの保有率が高い状況になっていると考えられます。また、現金に対する信頼が非常に高いことから現金払いをする方が多く、高額な買い物時に1回払いで支払うという使い方が浸透しているためデビットカードの需要が低いということも考えられます。

日本でもデビットカードの普及の余地はある

しかしながら、日本は社会主義的な要素を取り入れつつも戦後成長してきましたが、政府が経済政策を導いてきたため、国際的な競争力で大変不利な状況に追い込まれて来たのも事実です。

例えば、今回の例ではJデビットという日本独自のサービスを搭載したことにより、国際ブランドによるデビットカードが使われず、海外で使えない日本固有のものになってしまうというデメリットも発生しています。有名なのが携帯電話で、国際標準であるGSMを採用しなかったために、国際的に相互性が無く独自に進化を遂げたためにガラパゴスケータイ(ガラケー)と呼ばれるようになるなど独自の方針を維持し続けていました。

ただし、日本も長年のデフレから国際的に競争力が問われる中で、より実践力になる人材を求めるため、終身雇用が崩れ雇用形態が多様化するなど、流動制や所得格差が広がりつつある状況になっています。それに伴い、20代クレジットカードの保有率も低下傾向にあります。近年の状況を踏まえ、若年層の取り込みなど新たな需要を開拓するものとしてデビットカードが注目されています。今後も数行から発行予定となっており、新たなサービス展開など期待が高まります。

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