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海外のカード事情

欧州で見かける「Maestro(マエストロ)カード」とは何か?

欧州では買い物の際、クレジットカードやデビットカードの利用による決済が主流です。VISAやMasterCard、JCBなど多くの国際ブランドが存在しますが、欧州に行くと、加盟店の店頭に日本では見かけない国際ブランドのロゴ掲げたスティッカーを目にすることがあります。今回は筆者が欧州出張時に見かけたブランド「Maestro(マエストロ)カード」についてご紹介します。

MasterCardとは?


Maestro(マエストロ)は国際ブランドであるMasterCardが発行しているデビットカード向けのブランドです。

加盟店でMaestroのロゴを見てみると、MasterCardを踏襲したデザインとなっていますので、MasterCardのファミリーブランドであることは直ぐに理解できます。

MasterCardブランドのシェアが高い欧州では銀行口座開設時にキャッシュカードにデビットカード機能として「Maestro」ブランドを採用していることがあります。

Maestroはデビットカードとして、世界中のMasterCard加盟店で決済に利用できる他、Cirrusネットワークに対応したATMで現金を引き出すことができ、その際、即時に銀行口座から利用額が引落しされます。

日本でも利用できる?

Maestroブランドのデビットカードについては2009年頃まで日本国内でも発行されていました。

日本で初めてMaestroブランドのデビットカードを発行したのは三井住友銀行(旧さくら銀行)の国際キャッシュカードである「キャッシュパスポート」に搭載されました。

その後、東京スター銀行がMaestroブランドを搭載したデビットカード「TOKYO STAR DEBIT」カードを発行しました。

しかしながら、さくら銀行が住友銀行と合併し、三井住友銀行となったことによりサービスの移り変わる中で2009年にサービスを停止、東京スター銀行も2008年に「TOKYO STAR DEBIT」のサービスを停止したことにより、事実上日本国内は「Maestro」ブランドを搭載したデビットカードは発行されていません。

2024年現在でも使用は出来ないので注意してください。

MaestroとVISA Electronとの違い


Maestroと似たようなカードで「VISA Electron」というVISAが発行元のカードがあり、Maestro同様デビットカード用ブランドとして世界中で利用されています。

しかしながら、VISA Electronは欧州地域の各銀行から発行されているものに対し、Maestroは国や地域を問わず世界中で発行されているものになります。

VISAの場合、世界中で発行可能なデビットカードとしては「VISAデビット」が存在します。

VISAデビットは即時銀行口座から決済額が引き落とされる点では「Maestro」と共通していますが、口座残高が不足していた場合は不足分を一時的に立て替えてくれる機能を有しています。

MaestroとVISA Electronでは、口座残高が不足していた場合は決済不可となり、口座残高の範囲で利用する必要があります。

VISA Electronについてはコチラの記事で詳しく解説しています!

まとめ

Maestroカードは日本で生活している分には関係のないカードと言って良いでしょう。

海外でスリや窃盗などの犯罪が多い町では多額の現金を持っているよりデビットカードの方がまだ安心して利用できると考えられているそうです。さらにMastercardのマークがついたお店で利用できるので、世界各地で使用できることになり大変便利ですね。

海外へ行く際は是非このMaestroマークを探してみてください。

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